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『サニー 永遠の仲間たち』感想(ネタバレ)

あらすじ・キャスト・スタッフ

『サニー 永遠の仲間たち』

2011年/韓国/124分
原題:Sunny

監督:カン・ヒョンチョル
脚本:カン・ヒョンチョル

キャスト:シム・ウンギョン、カン・ソラ、ユ・ホジョン、ジン・ヒギョン、キム・ミニョン、ミン・ヒョリン

あらすじ
夫や娘にも恵まれ、何不自由ない生活を送っていた42歳のナミは、ある日、母の入院先で高校時代の友人チュナと再会する。25年前の高校生時代、ナミやチュナら7人の仲良しグループはずっと一緒にいると約束しあったが、ある事件がきっかけで離れ離れになってしまっていた。病気に苦しみ、最後にみんなに会いたいというチュナのため、ナミは当時の仲間を集めようと決意。各地に散った仲間を訪ねる旅の過程で、再び人生に輝きを取り戻していく。

映画.comより)

 

感想

テツコ的鑑賞ポイント

  • 「過去」と「現在」をつなぐ演出が神レベル
  • 「サニー」メンバーの魅力的すぎるキャラクターが愛しい
  • 主演シム・ウンギョンの魅力が炸裂

 

私は韓国映画がかなり大好きなんですが、初めてこの作品を観たのは、ちょうど韓国映画にハマり始めたくらいのタイミング。

そのとき韓国映画にハマったキッカケというのが、『チェイサー』とか『息もできない』とか『悪魔を見た』とか、あとパク・チャヌクの復讐三部作とかで。

韓国映画の暴力描写とか、陰湿な空気をまとった感じが好きだったんですよ。

だから『サニー』みたいなさわやか青春コメディ系はそんなに興味がわかなくて。

まあすごく評判が良いし、とりあえず違ったジャンルも観てみるかーみたいな軽い気持ちでDVDを借りて鑑賞。

結果、あまりの素晴らしさに2日連続で観ました。

食わず嫌いはダメだ、と改めて思いましたね。

 

正直言ってこの作品、手放しで素晴らしいとは言えないところもあるんですよ。

ラストの葬式での遺言は、正直興ざめだったし。(これは日本と韓国の文化的違いもあるらしい。)

娘をいじめた女子生徒をこらしめるところとかもやりすぎだし。笑ったけど。

 

ただ、そんなストーリー面を抜きにして、何が何でも絶賛すべきところは、「現在の彼女たち」と「25年前の彼女たち」を行き来する演出。それに尽きます。

こういう、時間軸が二つあって現在の人物による回想で物語が進んでいく映画って、正直「タルいなあ」ってなりがちだと思うんですよ。(『永遠の0』とか本当ヒドかった)

でもこの作品は、その二つの時間軸を行ったり来たりするところに胸をえぐられるんですよね。

一番最初にそれが見られるのは、現在の主人公イム・ナミが母校の前を通りかかって、校門へと続く道の真ん中に立って回想するシーン。

たくさんの女子高生たちが行き交う坂道の中に立ち止まるイム・ナミを捉えたカメラがゆっくりとパンしたかと思えばそのまま1回転、するとイム・ナミは少女の姿に……!

正直このカットにはいきなり度肝を抜かれた。2回目観たときはここでもう号泣(笑)

 

こんな感じで、現在のナミが過去の自分を思い出すとき、「気づくとあの時の想い出の中にいる」っていう感じを出す演出が本当にうまいなと。

何より一番素晴らしいのが、現在/過去のイム・ナミのクロスカッティング、からの2人の世界が交錯するシーン!天才ですよもう。

失恋した少女時代のナミと、初恋の想い出に終止符を打った現在のナミ。

ここ、運動の向きを右と左で分けてるのがすごくうまいんですよね。

左右から歩いてきた2人が出会い、現在のナミが泣いている少女のナミを抱きしめる……

分断された世界が溶け合っていく優しさ。

もう何度観ても鳥肌!!目が溶けるほど泣きました。

いやいやすごすぎるでしょ、どうやったらこんな演出思いつくんだ……

私の中のオールタイムベスト・クロスカッティングは間違いなくこのシーンです。

 

あとは終盤の車のシーンも好き。

後部座席に乗った現在のナミが、歩道ではしゃいでいる女子学生たちを見つめる。

その女子学生たちはあのころのナミと仲間たちになって、学生のナミが車の窓越しに現在のナミを見つめ、視線を合わせる。

ここはさっきのベンチのシーンとは違って、現在/過去のナミのカットを明確に分けてるんですけど、それを「視線」のみでつなぐって天才すぎるでしょ!ああ泣ける。

にかくこの現在/過去の往来が、この映画において単なる回想にとどまっていなくて本当に素晴らしい。

正直ストーリーとかよりも、そこに惹かれて私はこの映画が大好きなのです。

 

あとは、サニーのメンバーのひとりひとりが本当に個性的で魅力的なところ。

リーダー格のハ・チュナはめちゃくちゃカッコイイし、ファン・ジニは美人すぎるし。

学生運動に紛れて対抗する不良チームとハチャメチャに戦うシーンなんかは、キャラクターの魅力が爆発してて大好きです。

そして何といっても、高校生時代のイム・ナミを演じたシム・ウンギョンの魅力かなあ。

『怪しい彼女』しかり、この人は本当にチャーミングなんですよね。大好き。

そこまで美人ってわけでもないと思うんだけど、すごくかわいらしくて目を引いてしまう。

何よりコメディエンヌとしての才能が素晴らしい(笑)

特に霊が憑依する(ふりをする)喧嘩のシーンの演技は最高すぎて、ちょっとあそこは笑いをこらえるのが難しい。あのシーンは劇場で観たときかなり笑いが起こってましたね。

ってこともあり、正直日本版リメイク、大根仁監督の『SUNNY 強い気持ち・強い愛』がすごく不安なところ。

田舎者設定は引き継いでるらしいけど、いったい広瀬すずをどう使うつもりなんだ?

 

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