たまには古い日本映画も観たい!
映画好きの皆さんは、映画館に足を運んで新作映画を鑑賞するだけでなく、レンタルビデオや動画配信サービスで旧作の映画を観ることも多いと思います。
少し前に公開されて見逃していた映画や、自分が生まれる前の古い作品まで色々観られるのがおうち映画の良いところですよね。
今回は、「昔の邦画」を観てみたいと思っている人に向けて、おすすめの作品を10本ご紹介します。
普段は日本映画をあまり観ない人や、古い作品はちょっと手が出しづらい……という人でも楽しめるような作品を、青春・ドラマから戦争、時代劇などいろいろなジャンルからピックアップしてみました。
海外でもリメイクされていたり、国内外の映画監督に影響を与えた名作もありますよ!
また、「昔の」と言っても年代があいまいなので、今回は「2000年以前」の作品を昔の作品と定義しました。
古いものは50年代から、白黒が苦手という方のために新しいものは90年代まで集めました!
50~90年代の名作!昔の邦画おすすめ10選
東京物語(1953)
監督:小津安二郎
キャスト:笠智衆、東山千栄子、山村聰 など
あらすじ
周吉、とみの老夫婦は住みなれた尾道から二十年振りに東京にやって来た。途中大阪では三男の敬三に会えたし、東京では長男幸一の一家も長女志げの夫婦も歓待してくれて、熱海へ迄やって貰いながら、何か親身な温かさが欠けている事がやっぱりものたりなかった。(映画.comより)
日本を代表する監督、小津安二郎の超有名な代表作!
これを観ていないと日本映画は語れません。
山田洋次監督の『東京家族』はこの作品をモチーフに作られました。
七人の侍(1954)
監督:黒澤明
キャスト:三船敏郎、志村喬、島崎雪子 など
あらすじ
時は戦国時代のとある貧しい農村。農民たちは野盗と化した野武士たちの襲撃を恐れ、おののいていた。そこで村を守るために用心棒を雇うことを決意、食うに窮する七人の侍を探し出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。(映画.comより)
世界中の映画監督に影響を与える黒澤明監督の傑作アクション時代劇!
個性豊かな侍たちを仲間として集めながら戦いに挑む、今観ても色あせない作品です。
長さを感じさせないテンポの良さなので観やすい!
野火(1959)
監督:市川崑
キャスト:船越英二、ミッキー・カーチス、月田昌也 など
あらすじ
病院にも部隊にも見放された田村は、フィリピン戦線のレイテ島をさまよっていた。同じように敗走している仲間と病院の前で合流するが、その病院が砲撃を受けたため、田村は一人で逃げ出す。食べるものもなく、仲間を失った田村は、草を食べて生き延びていた。やがて生き別れたかつての仲間である永松と安田と再会。二人は殺した味方の兵士を“猿”と称し、その肉を食べていた…。
(allcinemaより)
戦争の悲劇をリアルに描いた映画。
アクションばかりが目立つような作品とは違って、戦争の悲惨さが容赦なく描かれています。
塚本晋也監督のリメイク版もおすすめ。
日本のいちばん長い日(1967)
監督:岡本喜八
キャスト:宮口精二、戸浦六宏、笠智衆 など
あらすじ
大宅壮一名義(実際の著者は当時編集者だった半藤一利)で当時の政治家宮内省関係、元軍人や民間人から収録した実話を編集した同名原作(文芸春秋社刊)を、「上意討ち -拝領妻始末-」の橋本忍が脚色し、「殺人狂時代」の岡本喜八が監督した終戦秘話。(映画.comより)
終戦間際の日本を描いた作品。
実話をもとにして作られています。
2015年に役所広司主演でリメイクされたことも記憶に新しいですね。
砂の器(1974)
監督:野村芳太郎
キャスト:丹波哲郎、森田健作、加藤剛 など
あらすじ
東京・蒲田にある国鉄の操車場で殺人事件が発生。被害者の身元がわからず捜査は難航する。しかし、被害者が殺害される直前にある男と会っていたことがわかり、2人の会話から「カメダ」という謎の単語が浮かび上がる。(映画.comより)
松本清張の名作を映画化した作品。
ミステリー要素はもちろん、人間ドラマにも焦点を当てた感動作です。
ピアノコンサートの演奏に合わせて過去の回想シーンが駆け巡るクライマックスは号泣必至の名シーン。
県警対組織暴力(1975)
監督:深作欣二
キャスト:菅原文太、梅宮辰夫、佐野浅夫 など
あらすじ
昭和32年。大原組内紛による倉島市のやくざ抗争は、反主流派・三宅組長の射殺と、大原組長の逮捕で一応終止符を打った。三宅派の友安政市が組を解散後市会議員となってから市政の腐敗が目立ち、友安の可愛がる大阪の流れ者・川手勝美が組を結成して以来、大原組の留守を預る若衆頭・広谷賢次との小競合が頻繁に起こるようになった。昭和38年。倉島署、捜査二課の部長刑事・久能徳松は、暴力班のベテラン刑事として腕をふるっていたが、現在の警察機構では久能がどんなに実績をあげても、昇進試験にパスしない限り、警部補にはなれない。彼の10年先輩の吉浦部長刑事がそのいい見本であった。二人はそれぞれ、やくざを取締るにはやくざの分際まで落ちなければ職務を全うできないと心得ていた。(映画.comより)
『仁義なき戦い』など任侠映画の名作を多数生んだ深作欣二監督の作品。
ヤクザと癒着する暴君刑事を演じる菅原文太が最高です。
刑事とヤクザの兄弟関係が悲劇に転んでいく、悲しい男たちの物語です。
幸福の黄色いハンカチ(1977)
監督:山田洋次
キャスト:高倉健、倍賞千恵子、桃井かおり など
あらすじ
失恋して自暴自棄になった鉄也は、新車を買って北海道へ傷心の旅に出る。そこで鉄也は一人旅をしていた朱美のナンパに成功し、さらに2人は海岸で勇作という男と知り合う。旅をともにすることになった3人だが、刑務所から出所したばかりだと話す勇作が、愛妻へ出した葉書のことを語り始め……。(映画.comより)
山田洋次監督×高倉健のコンビが生んだ感動の名作。
男の生きざまを描いたロードムービーです。
高倉健がカッコよすぎます……。
震える舌(1980)
監督:野村芳太郎
キャスト:渡瀬恒彦、十朱幸代、若命真裕子 など
あらすじ
東京のベッド・タウンである千葉郊外の団地に三好昭と妻の邦江、娘の昌子の三人家族は住んでいる。その付近には、まだ葦の繁みがあり、昌子は湿地の泥の中を蝶を追って捕虫網をふりまわしていた。一人っ子の昌子はおとなしく、無口な少女だ。昌子はすんでのところで珍しい蝶を取り逃がしてしまった。その晩、昌子は夢を見た。蝶がぐんぐん自分に迫り、目の中に飛び込んで来た。「こわいよ」と叫ぶ昌子。かけつけてきた昭は、ぞっとする何かを感じ、身震いするのだった。数日後、母の邦江は昌子の小さな異常に気づいた。(映画.comより)
破傷風にかかった少女とその家族を描いた作品。
病気を描いた映画ですが、怖すぎてもはやこれはホラー。まさしく震え上がってしまいます。
この作品から破傷風の予防意識を強めた人も多いはずです。
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(1993)
監督:岩井俊二
キャスト:奥菜恵、山崎裕太、反田孝幸 など
あらすじ
小学校最後の夏休み、プールの掃除当番ため登校していた典道、祐介、なずな。祐介は、典道に水泳の競争で勝った方がなずなに告白するという話をもちかける。(映画.comより)
最近アニメ版リメイクが公開されましたが、もともとはテレビドラマとして放送されたこの作品がオリジナル。
ひと夏の青春のきらめきを閉じ込めたような映像に胸が苦しくなります。
少女時代の奥菜恵が美しすぎて、それだけでも観る価値アリです!
時をかける少女(1997)
監督:大林宣彦
キャスト:原田知世、高柳良一、尾美としのり など
あらすじ
高校生の芳山和子は、学校の実験室で白い煙とともに立ちのぼったラベンダーの香りをかいだ瞬間、意識を失い倒れてしまう。それ以来、時間を移動してしまうような不思議な現象に悩まされるようになった和子は、同級生の深町一夫に相談するが……。(映画.comより)
アニメや実写版が何度も作られている時かけですが、最初の映画化は原田知世が主人公を演じたこの作品です。
青春映画を何本も手掛けている大林宣彦が監督。
少年少女の青春とファンタジーが織りなす切ない空気が最も現れている時かけ映画だと思います。