今回は、韓国の青春映画の傑作を10本ご紹介します。
甘酸っぱいラブストーリーから、思春期の少年少女の多感な心を繊細に描いた作品まで、ちょっと切なくて胸にじんとくるような青春韓国映画を集めました!
韓国のおすすめ青春映画10選
サニー 永遠の仲間たち
監督:カン・ヒョンチョル
キャスト:シム・ウンギョン、カン・ソラ、キム・ミニョン など
あらすじ"
夫や娘にも恵まれ、何不自由ない生活を送っていた42歳のナミは、ある日、母の入院先で高校時代の友人チュナと再会する。25年前の高校生時代、ナミやチュナら7人の仲良しグループはずっと一緒にいると約束しあったが、ある事件がきっかけで離れ離れになってしまっていた。病気に苦しみ、最後にみんなに会いたいというチュナのため、ナミは当時の仲間を集めようと決意。各地に散った仲間を訪ねる旅の過程で、再び人生に輝きを取り戻していく。
(映画.comより)
日本でも『SUNNY 強い気持ち・強い愛』としてリメイクされた作品です。
1人の女性の病気をきっかけに、疎遠になっていた仲間たちが再会し、過去を回想する形で進んでいく物語。
学生時代に仲間たちとくだらないことに夢中になったり傷ついたりした記憶が、80年代のどこか懐かしい空気とともに蘇ります。
最近は日本で活躍しているシム・ウンギョン演じる主人公が本当に魅力的です。
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はちどり
監督:キム・ボラ
キャスト:パク・ジフ、キム・セビョク、チョン・インギ など
あらすじ
94年、空前の経済成長を迎えた韓国。14歳の少女ウニは、両親や姉兄とソウルの集合団地で暮らしている。学校になじめない彼女は、別の学校に通う親友と悪さをしたり、男子生徒や後輩の女子とデートをしたりして過ごしていた。小さな餅屋を切り盛りする両親は、子どもたちの心の動きと向き合う余裕がなく、兄はそんな両親の目を盗んでウニに暴力を振るう。ウニは自分に無関心な大人たちに囲まれ、孤独な思いを抱えていた。ある日、ウニが通う漢文塾に、不思議な雰囲気の女性教師ヨンジがやって来る。自分の話に耳を傾けてくれる彼女に、ウニは心を開いていくが……。(映画.comより)
家族とも学校の仲間ともうまく付き合えない主人公が、ある一人の先生と出会って心を開いていく物語。
14歳の少女が抱える葛藤が、移り変わる時代背景とともに繊細に描かれています。
どこにも居場所がないような孤独が、たったひとり理解してくれる人と出会えたことで救われていくのを見て浄化されます。
未成年
監督:キム・ユンソク
キャスト:ヨム・ジョンア、キム・ソジン、キム・ヘジュン など
あらすじ
女子高生ジュリは父が不倫していることを知る。しかもその相手は、同級生の問題児ユナの母ミヒだった。ジュリはユナに母の不倫を止めるよう忠告するが、ユナは母がジュリの父の子を妊娠していることを告げる。突然知らされた事実に戸惑い傷つくジュリ。そんな中、ある事件が起こり……。(映画.comより)
大人たちの不誠実さや身勝手さに傷つく子供たちが心を通わせていく物語。
韓国映画に欠かせない俳優キム・ユンソクが初監督を務めた作品ですが、バイオレンス、アクション、ノワール系映画のイメージが強いキム・ユンソクがこんな繊細な映画をつくる人だとは思わなかったです……。笑
ちなみにキム・ユンソクもクズな父親役で出演。
セシボン
監督:キム・ヒョンソク
キャスト:チョン・ウ、キム・ユンソク、ハン・ヒョジュ など
あらすじ
伝説のフォークデュオ「ツインフォリオ」の結成秘話と1人の女性をめぐる切ない恋愛模様を、70年代のヒット曲の数々に乗せて描き出す。ソウルの繁華街・武橋洞で話題を集める音楽喫茶セシボン。この店で出会ったヒョンジュとチャンシク、グンテの3人の青年は、フォークトリオを結成する。そんな彼らの前に美しい女性ジャヨンが現われ、男たちは心を奪われる。(映画.comより)
実在する韓国のフォークデュオの結成や紆余曲折を描いた作品。
セシボンという「音楽喫茶」が舞台になっていて、演奏シーンが本当に素晴らしく、まるで自分がタイムスリップして彼らの音楽を聴いているかのような気分になります。
70年代のレトロな雰囲気も味わえて、どこか日本の昭和にも通ずるような懐かしいムードが心にしみます。
わたしたち
監督:ユン・ガウン
キャスト:チェ・スイン、ソン・ヘイン、イ・ソヨン など
あらすじ
学校でいつもひとりぼっちだった11歳の小学生の少女ソンは、転校生のジアと親しくなり、友情を築いていくが、新学期になると2人の関係に変化が訪れる。また、共働きの両親を持つソンと、裕福だが問題を抱えるジアの家庭の事情の違いからも、2人は次第に疎遠になってしまう。ソンはジアとの関係を回復しようと努めるが、些細なことからジアの秘密をばらしてしまい……。(映画.comより)
子供のころ、仲が良かった友達とちょっとしたことで喧嘩したりして、それだけで世界がひっくり返るくらい傷ついてしまった経験ってありませんか?
そんな小学生の人間関係や友情を、主人公の少女の視点から描いた物語。
特に女性は、自分の少女時代と重ねて共感してしまう部分があると思います。
建築学概論
監督:イ・ヨンジュ
キャスト:オム・テウン、ハン・ガイン、スジ など
あらすじ
建築家スンミンの前に、大学の初恋の相手だった女性ソヨンが15年ぶりに現れ、家を建ててほしいと頼んだことから始まり、過去と現在を行き来しながら、現在の家を建てる過程と初恋の思い出を回想する構成で描かれる。(映画.comより)
大学時代の初恋を、15年後の現在から回想する形で進んでいく王道青春ラブストーリー。
ピュアすぎる主人公の素朴で初々しい恋は見てるだけで胸がキュンキュンします。
クスッと笑えるシーンも多くて、特にチョジョンソク演じる主人公の友人が「キスのやり方」について無茶苦茶な説明をするシーンは、韓国では伝説のシーンとして有名なので必見です(笑)
野球少女
監督:チェ・ユンテ
キャスト:イ・ジュヨン、イ・ジュニョク、ヨム・ヘラン など
あらすじ
豪速球とボールの回転力が強みの女子高生チュ・スインは、高校卒業後はプロ野球選手の道へ進むべく練習に励んでいた。しかし女性というだけで正当な評価をされず、プロテストすら受けられない。さらに、友人や家族からも反対されてしまう。そんな折、プロ野球選手の夢に破れた新人コーチのチェ・ジンテが赴任してきたことで、彼女の運命は大きく動き出す。(映画.comより)
『梨泰院クラス』で一躍有名になったイ・ジュヨンが女子野球選手を演じる青春スポ根映画。
熱血!という感じのよくあるスポ根ではなく、どちらかというと主人公が抱える「女性であること」の葛藤を繊細に描き、静かに進んでいく物語です。
力では男子に勝てない女子選手が男子ばかりの野球部で必死に食らいつきながら、パワーではなく技を磨いてプロを目指していく姿に、「がんばれ!!」と思わず応援したくなります。
夏時間
監督:ユン・ダンビ
キャスト:チェ・ジョンウン、ヤン・フンジュ、パク・スンジュン など
あらすじ
10代の少女オクジュと弟ドンジュは、父親が事業に失敗したため、大きな庭のある祖父の家に引っ越して来る。しかし、そこに母親の姿はなかった。弟はすぐに新しい環境に馴染むが、オクジュはどこか居心地の悪さを感じる。さらに離婚寸前の叔母までやって来て、ひとつ屋根の下で3世代が暮らすことに。それはオクジュにとって、自分と家族との在り方を初めて意識するひと夏の始まりだった。(映画.comより)
ほぼ会ったことのない祖父の家に引っ越してきた姉弟のひと夏の物語。
特に大きな事件が起こるわけでもなく夏休みの日常を淡々と描きながら、新しい環境で生活し始めた少女の心の揺れや家族たちに対する感情を瑞々しく映し出した映像に心が温かくなります。
まるで本当の兄妹みたいな主人公たち子役の自然な演技も素晴らしいです。
僕の、世界の中心は、君だ
監督:チョン・ユンス
キャスト:チャ・テヒョン、ソン・ヘギョ、イ・スンジェ など
あらすじ
同じ高校の同じクラスに在籍するスホとスウン。どこにでもいる平凡な高校生スホに対し、スウンは男子生徒全員の憧れの存在だが、スウンが中学時代から想いを寄せていたのはスホだった……。(映画.comより)
あの有名な日本映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の韓国リメイク版です。
病気という障害を乗り越えようとする泣ける純愛ラブストーリー…というのはまあもう分かりきった話ですが、コメディ要素もあり意外とテンポは良く、小説のような綺麗なセリフが印象的なたくさん出てきたりするのが見どころ。
日本版とはまた違った良さがあるので、セカチューが好きな方はぜひ観てみてください!
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スウィング・キッズ
監督:カン・ヒョンチョル
キャスト:D.O.、ジャレット・グライムス、パク・ヘス など
あらすじ
1951年、巨済島捕虜収容所に新しく赴任してきた所長は、対外的イメージアップのために戦争捕虜でダンスチームを結成するプロジェクトを計画する。収容所一番のトラブルメイカーであるロ・ギス、4カ国語を駆使する通訳者ヤン・パンネ、行方不明になった妻を捜す民間人捕虜のカン・ビョンサム、ダンスの実力を持ちながら栄養失調の中国人捕虜シャオパン、前職はブロードウェイタップダンサーの黒人下士官ジャクソンが集まり「スウィング・キッズ」が結成された。そんな寄せ集めダンスチームにある公演の話が舞い込む。(映画.comより)
先ほど紹介した『サニー』のカン・ヒョンチョル監督がタップダンスチームの結成を描いた作品。
軽快な音楽やダンスにワクワクした気持ちになれる一見華やかそうな映画ではありますが、舞台が戦時下の収容所ということもあり、実は結構本格的な戦争映画だというギャップがあるので、ちょっと覚悟して観ないとビックリしてしまいます。
厳しい時代の中でも希望を持って明るく生きようとした若者たちの生き様に心を動かされます。