「アイドル映画」とは、アイドルとして人気のある人物を主演に迎えて作られた映画のこと。
アイドルの人気に集客を頼っているので、ストーリーや作品の完成度自体はあまり期待できないというイメージがある人もいるのではないでしょうか?
でも、昭和の時代に作られて今でも名作として残り続けているアイドル映画はたくさんありますし、現在もアイドル映画の傑作はたくさん生まれています。
そしてやっぱりアイドル映画としては、主演のアイドルが作品の中でどれだけ魅力的に動いているか、それをどう見せているかというところもポイントではないでしょうか。
今回は、そんなアイドル映画のおすすめをご紹介します!
アイドル映画の定義はあいまいですが、アイドル、(もしくは元アイドル/アイドル的人気のある人物)が主演を務めた映画という観点で選びました。
おすすめのアイドル映画10選
薬師丸ひろ子『セーラー服と機関銃』
監督:相米慎二
キャスト:薬師丸ひろ子、渡瀬恒彦、風祭ゆき など
あらすじ
遠い血縁関係にあるヤクザの親分が死んで跡目を継ぐことになった女高生が四人の子分と、対立する組織に戦いを挑む。(映画.comより)
まずは古いものから。元祖アイドル映画といえばこれ!ではないでしょうか。
主人公が機関銃をふりまわして「カ・イ・カ・ン!」という台詞はあまりにも有名。
ボーイッシュなショートカットの薬師丸ひろ子がカッコよくてキュート。
アイドル映画でありながら、主人公の顔のアップが少なかったり長回しが多かったりと、アート的な一面も持つ不朽の名作です。
橋本環奈『セーラー服と機関銃 卒業』
監督:前田弘二
キャスト:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信 など
あらすじ
かつて弱小ヤクザ・目高組の組長をつとめ、伯父を殺した敵を機関銃で襲撃する事件を起こした18歳の少女・星泉。目高組が解散してからは、商店街の「メダカカフェ」を切り盛りしながら普通の女子高生として平穏な毎日を過ごしていた。ところがある日、モデル詐欺に巻き込まれた友人の相談を受けたことから、彼女の周囲に再び不穏な空気が漂いはじめる。(映画.comより)
薬師丸ひろ子主演の『セーラー服と機関銃』のリメイク、というか後日談的な物語です。
ちょうど人気が出始めたころの橋本環奈が主演を務めたということで話題になりました。
1000年に1人の美少女と言われた圧倒的な透明感を持つ清純派・橋本環奈が機関銃を振り回すアンバランスさがいいですね。
原田知世『時をかける少女』
監督:大林宣彦
キャスト:原田知世、高柳良一、尾美としのり など
あらすじ
高校生の芳山和子は、学校の実験室で白い煙とともに立ちのぼったラベンダーの香りをかいだ瞬間、意識を失い倒れてしまう。それ以来、時間を移動してしまうような不思議な現象に悩まされるようになった和子は、同級生の深町一夫に相談するが……。(映画.comより)
『時をかける少女』の映像化と言えば、細田守監督のアニメ映画が今では一番有名かもしれませんが、実写映画一作目のこの作品では、原田知世が主演を務めています。
監督は、「元祖アイドル映画監督」と呼ばれる大林宣彦。
この映画の原田知世のピュアな魅力で、当時無名の新人だった彼女に日本中が熱狂することになります!
前田敦子『もらとりあむタマ子』
監督:山下敦弘
キャスト:前田敦子、康すおん、伊東清矢 など
あらすじ
東京の大学を出たものの、父親がひとりで暮らす甲府の実家に戻ってきて就職もせず、家業も手伝わず、ただひたすらに食っちゃ寝の毎日を送る23歳のタマ子が、やがてわずかな一歩を踏み出すまでの1年を追う。(映画.comより)
AKB48のセンター・前田敦子がAKBを卒業してから主演した映画です。
今ではすっかり女優としての地位を築きつつあるあっちゃんですが、本格的にその一歩を踏み出したのはこの『もらとりあむタマ子』なのではないかと思うくらい、この作品でのあっちゃんは輝いています!
だらしないニートのタマ子の日常をゆるりと描いたストーリーで、特に盛り上がるシーンもないのですが、いつのまにかこのどうしようもないタマ子のことが愛しくなってしまうような、とにかく魅力的な表情がいっぱいです。
齋藤飛鳥『あの頃、君を追いかけた』
監督:長谷川康夫
キャスト:齋藤飛鳥、山田裕貴、松本穂香 など
あらすじ
地方都市の高校に通う水島浩介は、クラスの仲間たちとバカなことばかりしながら、お気楽な高校生活を楽しんでいた。ある日、浩介の度を越した悪ふざけによって授業が中断。激怒した教師が浩介のお目付け役として任命したのが優等生の早瀬真愛だった。クラス一の優等生で真面目で堅い真愛を疎ましく思う浩介だったが、彼と4人の仲間たちにとって中学時代からの憧れの存在だった真愛に浩介の胸はざわつきはじめていた。(映画.comより)
台湾の大ヒット映画『あの頃、君を追いかけた』の日本版リメイク。
台湾版も最高に素晴らしいのですが、その理由のひとつが、ヒロインを演じたミシェル・チェンの圧倒的な魅力なんですよね。
その役を担うのが日本版では乃木坂46の齋藤飛鳥!
見た目がキュートなだけじゃない、表情の端々から感じられる愛らしさが本当にピッタリで、オリジナルファンも納得です!
乃木坂46『あさひなぐ』
監督:英勉
キャスト:西野七瀬、桜井玲香、松村沙友里 など
あらすじ
中学まで美術部だった東島旭は、二ツ坂高校に進学し、「なぎなたは高校部活界のアメリカンドリーム」といううたい文句に誘われ、なぎなた部に入部。一学年先輩の宮路真春に憧れ、同じく新入部員の八十村将子や紺野さくら、2年生の野上えり、大倉文乃らとともに稽古に励む。やがて3年生にとって最後の試合となるインターハイ予選を迎えるが、圧倒的な強さを誇る1年生・一堂寧々を擁する國陵高校に決勝で敗退。3年生が引退し、野上を新たな部長に再スタートを切ったなぎなた部は、地獄のような夏合宿を経て成長していく。(映画.comより)
(当時)乃木坂46の西野七瀬が主演でそのほかにも乃木坂メンバーが同級生役で多数出演している、人気漫画の実写化。
なぎなたという、高校の部活にしてはかなりマイナーな競技を扱っています。
何より、アイドル映画とスポ根ってすごく相性がいいんですよね!
勝利を目指して奮闘する主人公が、アイドルとして頑張る姿に重なります。
ももいろクローバーZ『幕が上がる』
監督:本広克行
キャスト:百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、有安杏果、佐々木彩夏 など
あらすじ
北関東にある県立富士ケ丘高等学校。演劇部所属の高橋さおりは、まもなく演劇部最後の一年を迎えようとしていた。個性的な部員たちとともに、年に一度の大会で地区予選突破を目標に掲げたさおりだったが、東京の大学で演劇をやっていたという美人の新任教師・吉岡先生に後押しされ、全国大会を目指すことになる。(映画.comより)
ももいろクローバーZが演劇部のメンバーを演じている、こちらも青春部活モノです。
ひとつの目標に向かって頑張る高校生たちが、時々すれ違いながらもまた一丸となって演劇をつくりあげていく様子に胸が熱くなります。
普段のはつらつとしたももクロのイメージとは一転、真剣なまなざしにも惹かれる作品。
東京女子流『5つ数えれば君の夢』
監督:山戸結希
キャスト:新井ひとみ、山邊未夢、庄司芽生 など
あらすじ
文化祭で開催される目玉企画のミスコンに誰が出場するのか、各クラスの生徒たちが思いをめぐらせるなか、A組は周囲から浮いた存在の美少女りこを立候補させる。C組は校内カーストの最上位に位置する宇佐美が、クラスメイトの都らに推されて出場することになり、同じC組だが目立たない存在のさくは、そんな宇佐美らを傍目にひとり園芸部として屋上で花壇の世話を続ける。一方、文化祭実行委員長のみちるも準備を進めていくが……。(映画.comより)
『溺れるナイフ』の山戸結希監督が、アイドルグループの東京女子流を主演に撮影した映画。
文化祭の準備から本番までを通して、思春期の女の子ならではの悩みや葛藤を圧倒的な映像美で描いています。
とくに、周囲から浮いた存在の不思議な美少女を演じる新井ひとみの透明感と存在感がスゴイ!
観終わった後は東京女子流にハマること間違いなしの、これぞアイドル映画です。
BiS『アイドル・イズ・デッド』
監督:加藤行宏
キャスト:プー・ルイ、ヒラノノゾミ、テラシマユフ など
あらすじ
元歌手でキャバ嬢のルイは、アイドルとして成功した先輩歌手のモモコと偶然再会する。しかし、ふとした過失でモモコとその仲間たちを殺してしまったルイは、アリバイ作りのためにアイドルグループを結成するが……。(映画.comより)
破天荒なパフォーマンスでファンを魅了するアイドルグループ・BiSが主演。
映画の内容は、アイドル映画なのに血みどろアクションホラーという一見アンバランスな組み合わせなのですが、BiSの空気感と絶妙にマッチした爽快感あふれる作品に!
続編『アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』も作られました。
Buono!『ゴメンナサイ』
監督:安里麻里
キャスト:鈴木愛理、夏焼雅、嗣永桃子 など
あらすじ
女子高生・由香のクラスには、「幽霊」と呼ばれるほど不気味な容姿の比那子がいた。テストで比那子に勝てなかった詩織が逆恨みをし、文化祭で披露する演劇の脚本執筆を比那子に強要するが、それから周囲で不可解な死が連続するようになり……。(映画.comより)
ハロプロのBuono!の3人が主演の学園ホラー。
原作は、魔法のiらんどで大ヒットしたケータイ小説です。
美少女とホラー…怖いけど可愛い…という不思議な感情になりますね(笑)