『パラサイト』以降勢いを増す韓国映画ですが、次に一番期待されている韓国映画と言えば、『万引き家族』の是枝裕和監督が初の韓国映画として制作した『ベイビー・ブローカー』ではないでしょうか。
『パラサイト』主演のソン・ガンホや歌手のIU、人気スターカン・ドンウォンなどの豪華キャストも注目されています。
そのうちの一人が、韓国の超一流女優ペ・ドゥナ!
様々な名作韓国映画や、ドラマ作品ではNetflixの『キングダム』や『静かなる海』が記憶に新しいです。
日本も含む海外作品にも頻繁に出演し、抜群のプロポーションを活かして国内外でモデルとしても活躍しているているペ・ドゥナは、韓国を代表する世界的俳優と言って間違いないと思います。
是枝裕和監督とはプライベートでも親しいペ・ドゥナが『ベイビー・ブローカー』でどんな役柄を見せてくれるのか楽しみです!
そんなペ・ドゥナの魅力と言えば、代替不可な独歩的存在感。
人形のような印象も受ける個性的な美しさ、等身大の女性からカリスマ感あふれる存在までさまざまなキャラクターを演じ分ける才能を持った唯一無二の女優だと思います!
今回は、そんなペ・ドゥナの魅力があふれるおすすめの映画をご紹介したいと思います!
ペ・ドゥナ出演のおすすめ映画10選
ほえる犬は噛まない
監督:ポン・ジュノ
キャスト:イ・ソンジェ、ペ・ドゥナ、キム・ホジョン など
あらすじ
ユンジュ(イ・ソンジェ)は、出産間近の年上の妻ウンシル(キム・ホジョン)に養われている、ヒモ同然の大学講師。最近、マンション内に響き渡る犬の鳴き声に神経過敏になっていた。ある日、となりのドアの前にチョコンと座る犬を見つけて、ついふらふらと地下室へ閉じ込めてしまう…。(映画.comより)
ペドゥナの長編映画初主演作にして、『パラサイト』ポンジュノ監督の長編映画初監督作。
ペドゥナとポンジュノはこの後も何度かタッグを組むのですが、その原点ともいえる作品です。
主役のオーディションでペドゥナの演技を見たポンジュノ監督は、「やる気なさそうなところ」が気に入ってキャスティングしたそう。
実際この作品でペドゥナが演じるヨンナムは、ゆるゆると生きている感じの自然体なキャラクターが魅力的です。
一見ほのぼのしてそうな映画に見えますが、実は『パラサイト』以上に皮肉が効いたブラックコメディです。
子猫をお願い
監督:チョン・ジェウン
キャスト:ペ・ドゥナ、イ・ヨウォン、オク・チヨン など
あらすじ
20歳を迎えた女友達5人が、それぞれの道を歩み始める青春群像ドラマ。夢想家のテヒ、美貌の野心家ヘジュ、アウトサイダーのジヨン、陽気な双子ピリュとオンジョは高校時代からの仲良し5人組。だが、証券会社で働くようになったヘジュと無職のジヨンは互いに反発しあうようになり、仲間の絆を守ろうとするテヒは、家庭では父の無理解に不満を募らせていた。(映画.comより)
日本ではそれほど有名ではないですが、韓国青春映画のマスターピースに数えられるべき映画です。
2021年には、公開20周年を記念して韓国で再公開やイベントが行われたほど。
20歳になり、子供とも大人とも言えない少女たちが直面する問題や葛藤を繊細に描いた作品で、爽やかなだけじゃなく、胸にグサリと刺さるような青春映画です。
この作品でペドゥナは、この年の女優賞を総ナメにしました!
復讐者に憐れみを
監督:パク・チャヌク
キャスト:ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナ など
あらすじ
先天性の聴覚障害を持つリュウは、重い病に倒れた姉を献身的に看病していた。両親亡きあと自分の面倒を見てくれた姉を救うため、自ら片方の腎臓を提供しようとするリュウだったが、検査の結果は不適合。おまけに、看病のため欠勤が続き職場を解雇されてしまう。
パク・チャヌク監督の復讐三部作のうちのひとつ。(ほかの2作は『オールド・ボーイ』と『親切なクムジャさん』)
ペドゥナとソンガンホが初共演した作品でもあります。
シンハギュンと共に耳の聞こえない聾唖者の役を体当たりで演じています。
作品自体は、暴力描写ややるせない展開などかなり精神にくる内容。鬱映画好きにはおすすめです。
リンダ リンダ リンダ
監督:山下敦弘
キャスト:ペドゥナ、前田亜季、香椎由宇 など
あらすじ
バンドからギタリストが脱け、3日後に迫る文化祭で何を演奏するか困った響子、恵、望の3人は、オリジナル曲を断念。ブルーハーツのコピーをすることに決めて、韓国人留学生ソンをバンドに引き入れて練習を開始するが……。(映画.comより)
ペドゥナが初めて出演した日本映画。
なりゆきで文化祭のバンド演奏でボーカルを務めることになった韓国人留学生と、その周りのバンドメンバーたちの日常をゆるりと描いた青春映画。
外国人特有のアクセントが残りながらも流暢な発音のペドゥナの日本語演技が、彼女のキャラクターを印象付けていてとにかく可愛すぎる!
ペドゥナの歌うブルーハーツも最高です。
個人的に、ペドゥナの持つ独特な空気感の魅力が最も爆発している映画だと思います。ペドゥナが気になる人は見逃し厳禁。
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グエムル 漢江の怪物
監督:ポン・ジュノ
キャスト:ソン・ガンホ、コ・アソン、ペ・ドゥナ など
あらすじ
ソウルの中心を貫く漢江(ハンガン)の河川敷で、小さな売店を営みながら暮らすパク一家。普段と変わらない日を送っていたパク一家の面々だったが、ある日突然、漢江から飛び出してきた謎の巨大な怪物に娘ヒョンソを奪われてしまう……。(映画.comより)
『パラサイト』と同じく監督・ポンジュノ×主演・ソンガンホのタッグ作。
韓国では大ヒットしましたが日本ではコケた賛否両論作なのですが、ただのモンスター映画にとどまらない独特な雰囲気の作品で個人的には傑作だと思っています。
オフビートな笑いや苦々しい展開、皮肉の利いたストーリーなど、ポンジュノ節も炸裂。
ハリウッドのパニック映画とはまた違った魅力を楽しめる映画です。
空気人形
監督:是枝裕和
キャスト:ペ・ドゥナ、板尾創路、ARATA など
あらすじ
女性の「代用品」として作られた空気人形ののぞみに、ある朝「心」が芽生え、持ち主の秀雄が留守の間に街へ繰り出すようになる。そんなある日、レンタルビデオ店で働く青年・純一に出会い、密かに想いを寄せるようになった彼女は、その店でアルバイトとして働くことになるが……。(映画.comより)
ペドゥナの日本映画2度目の出演作にして、是枝裕和監督との初タッグ作。
10周年記念で再上映されるなど、韓国でも人気があります。
「ダッチワイフ」役を演じたペドゥナが本当にお人形のようなマネキンのような透明感溢れる美しさで、ほかのどんな女優でもこれ以上にピッタリくる人はいないだろうなと思わされます!
一見爽やかなビジュアルに反して、ストーリーは意外とダークな方向に向かっていきます。
クラウド アトラス
監督:ラナ・ウォシャウスキー、リリー・ウォシャウスキー、トム・ティクバ
キャスト:トム・ハンクス、ジム・ブロードベント、ハル・ベリー など
あらすじ
悪人として始まったある男の人生が、過去・現在・未来といくつもの時間や空間と交錯する。数奇な体験を経た男が世界を救おうとする姿を、ドラマやSF、アクション、ミステリー、ファンタジーなどさまざまなジャンルを内包して描く壮大な物語。(映画.comより)
これまたペドゥナと縁の深い監督である『マトリックス』のウォシャウスキー姉妹の大作。
複数の世界観が交錯し合ってひとつの物語を形成するという複雑かつ壮大な物語で、長尺ですがその分見ごたえ抜群です。
時空を超えていろいろな世界が登場するのですが、各俳優が一人何役もこなしており、特殊メイクを用いて様々なキャラクターに変身しているところも見どころ。
ペドゥナはメキシコ人の役まで演じていて、エンドクレジットを見なければわからないくらいの変貌ぶりです。
ハナ 奇跡の46日間
監督:ムン・ヒョンソン
キャスト:ペ・ドゥナ、ハ・ジウォン、チェ・ユニョン など
あらすじ
1991年、韓国ではスター選手ヒョン・ジョンファの活躍で卓球ブームが巻き起こっていたが、強豪・中国を倒すことができずにいた。そんな折、日本で開催される世界選手権を前に、韓国と北朝鮮による統一チーム「コリア」が結成される。しかし、選手たちはライフスタイルや練習方法の違いにいがみ合うばかりで……。(映画.comより)
実話をもとにした、韓国・北朝鮮合同の卓球チームが勝利を目指すスポ根映画。
最初は敵対し合っていた両国チームが徐々に心を通わせてひとつになっていくストーリーに号泣必至。
実際に訓練を積んだというペドゥナたち俳優による迫力溢れる卓球の試合シーンも見どころです。
私の少女
監督:チョン・ジュリ
キャスト:ペ・ドゥナ、キム・セロン、ソン・セビョク など
あらすじ
とある港町の派出所へ左遷された、ソウルのエリート警察官ヨンナムは、母親が蒸発して父親と義理の祖母に虐待されている少女ドヒと出会う。ドヒを救おうと奔走するヨンナムだったが、自身のある過去が明らかにされ、窮地に陥ってしまう。そんなヨンナムを救おうと、ドヒはある決断をする。(映画.comより)
新人女性監督のデビュー作で、このチョンジュリ監督の次回作にもまたペドゥナの出演が決まっています。
同性愛や児童虐待などヘビーな題材を扱った作品ということもあり大きくヒットはしませんでしたが、ペドゥナや子役のキムセロンを始めとした俳優たちの繊細な演技が評価され、様々な賞も受賞しました。
すっかり中堅俳優となったペドゥナの貫禄のある演技が光る作品です。
トンネル 闇に鎖された男
監督:キム・ソンフン
キャスト:ハ・ジョンウ、ペ・ドゥナ、オ・ダルス など
あらすじ
自動車ディーラーとして働くジョンスは、大きな契約に成功して意気揚々と妻と娘の待つ家へ車を走らせていた途中、通りかかったトンネルが突然崩れ落ち、生き埋めになってしまう。かろうじて一命は取り留めたが、手元にあるのはバッテリー残量78%の携帯電話と水のペットボトル2本、そして娘にあげるはずだった誕生日ケーキだけ。崩落事故はすぐに全国ニュースとなり、救助活動も開始されるが、現場の惨状は救助隊の想像を超えるもので作業は難航し……。(映画.comより)
事故により塞がったトンネルに閉じ込められた男の生存劇を描いたディザスター映画。
ペドゥナはハジョンウ演じる閉じ込められた主人公の妻を演じています。
トンネルの外で夫を待ち続けながら精神的に追い詰められていく妻の役作りのため、撮影の前にあえて涙を流して泣きはらした顔を作って演技に挑んだらしいです。